獅子ケ谷小学校で防災訓練|ペット同室避難・災害用トイレ・アクティブ交番を確認

こんにちは。横浜市会議員(鶴見区)の柏原すぐるです。

11月8日、獅子ケ谷小学校で行われた地域防災拠点の訓練に参加しました。ペットとの避難、災害用トイレ、AED・水消火器の体験、そして「アクティブ交番」。実物に触れながら、災害時の暮らしと安全を考える、中身の詰まった訓練でした。

獅子ケ谷小学校の校門前。地域防災拠点の訓練に参加しました。
獅子ケ谷小学校の校門前。地域防災拠点の訓練に参加しました。

今回お声がけくださったのは、獅子ケ谷小学校地域防災拠点の運営委員長で、二ッ池自治会会長の下原務さんです。獅子ヶ谷自治会と二ッ池自治会の皆さんが参加する訓練で、ペット同室避難と警察との連携という新しい取り組みを、事前のご案内から紹介してくださいました。

当日のプログラムは、震度5強以上の地震を想定したもの。運営委員による周辺・校内の安全確認や備蓄庫の解錠、デジタル無線による情報伝達、要援護者の安否確認、避難者の受付まで組み込まれていました。寺尾・駒岡地域ケアプラザによる福祉避難所の説明もあり、避難所を開設し、運営していく一連の備えを確かめる内容です。

ペットと一緒に避難生活を送るために

会場では、ペットと飼い主が一緒に過ごす「同室避難」の説明があり、実際にペットを連れての訓練や、テント・ケージを使った展示と体験が行われました。私もテントの中で横になり、人とペットが過ごす空間や寝る場所を確かめました。

テント内で横になり、ペット用ケージと人が過ごす空間を体験。
テント内で横になり、ペット用ケージと人が過ごす空間を体験。
ペットと飼い主が一緒に過ごす同室避難の展示・説明。
ペットと飼い主が一緒に過ごす同室避難の展示・説明。

下原委員長からの事前のご案内では、今回の取り組みは、横浜市のペット同室避難モデル事業で先行する5拠点(うち鶴見区3拠点)の一つとのことでした。市の動物愛護センターと鶴見区生活衛生課の皆さんも加わって、具体的な避難の形を確認しました。

ここで知っておきたいのが、「同行避難」と「同室避難」の違いです。横浜市の資料をもとに整理すると、次のようになります。

言葉意味
同行避難飼い主がペットを連れて一緒に避難する行動。同じ部屋で生活できることまでを意味するものではありません。
同室避難避難先の屋内の部屋や屋外の専用テントなどで、飼い主とペットが共に過ごすこと。

当日の説明では、ペット同室避難は、希望するすべての方が利用できるものではないとのお話がありました。誰が、どのような事情で利用できるのかという条件まで理解しておくことが大切です。

参考として、市が動物愛護センターや横浜動物専門学校に整備する同室避難場所では、ペットが高齢・病気で食事や排泄などの介助を必要とする場合や、分離不安などから強いストレスや体調悪化が生じ、通常の拠点での避難生活が難しい場合などを想定しています。市の資料では、高齢・病気等の事情について診断書や治療歴等で確認する考え方も示されています。今回の小学校での具体的な対象条件・受付方法については、拠点の運用ルールを確認する必要があります。横浜市の説明資料(PDF)

地域防災拠点で同室避難場所を設けるには、人と動物の通る経路を分け、動物が苦手な方やアレルギーのある方への対策をとることが前提です。学校などの施設管理者との調整に加え、地域内の合意形成が必須とされています。受入場所や利用条件は、それぞれの拠点の準備・運用を確認する必要があります。

飼い主にも、フードや水、薬、トイレ用品、ケージなどを用意し、日頃からケージに慣らしておく備えが求められます。市のガイドラインではフード等を少なくとも5日分、できれば7日分以上備えること、避難先では飼い主同士が協力して飼育場所を運営することが示されています。

ピロティに設けられた避難用テントなどを見学。
ピロティに設けられた避難用テントなどを見学。

鶴見区では、勉強会を重ねる中で、2025年6月に「鶴見区災害時ペット対策ネットワーク」が立ち上がりました。区ではその後も、避難所運営ゲームを使ったセミナーなど、学びとつながりをつくる取り組みが続いています。当日も、同様の取り組みを区内の他の拠点へ広げていく予定と伺いました。

市が方針や支援制度を用意することに加え、地域で「やってみよう」と動く方がいて、周囲の理解が得られてこそ、実際の備えになります。今回の訓練からは、下原委員長をはじめとする運営委員の皆さんの準備と、地域の理解が取り組みを支えていることを強く感じました。

参考:横浜市「災害時のペット対策」・ガイドライン/同室避難モデル事業の支援内容(PDF)/鶴見区のペット防災・ネットワークとセミナー

プールの水を活用する「災害用ハマッコトイレ」

災害時の暮らしを支えるうえで、トイレの確保は欠かせません。今回は、公共下水道に直結する仮設トイレ「災害用ハマッコトイレ」と、プールの水を送るポンプなどを確認しました。

設営された災害対策用トイレ。
設営された災害対策用トイレ。設備を実際に見て確認しました。

現地の案内板には、便座・上屋の設置から、管内に水をため、使用後に貯留弁を開けて排水するまでの仕組みが示されています。便器を組み立てるだけでなく、水の確保や送水、排水の操作まで含めて準備する必要があります。

下水直結式仮設トイレの仕組みと使用手順を示す現地案内板。
下水直結式仮設トイレの仕組みと使用手順を示す現地案内板。
プールから水を送るためのポンプとホース。
プールから水を送るためのポンプとホース。

設備を整備した後も、実際に動かす訓練を重ね、使える人を増やしていくことが大切だと感じました。

参考:横浜市「下水直結式仮設トイレについて」

備蓄庫と運搬資機材も確認

防災備蓄庫や、資機材を運ぶためのリヤカーも確認しました。何が、どこに保管されているのか。誰が取り出し、どこへ運ぶのか。普段から現物に触れ、役割や手順を共有しておくことが、いざというときの動きにつながります。

地域防災拠点の防災備蓄庫。
地域防災拠点の防災備蓄庫。
資機材などの運搬に使うリヤカー。
資機材などの運搬に使うリヤカー。

AEDと水消火器を、実際に触って学ぶ

体育館ではAEDや心肺蘇生の訓練、屋外では水消火器を使った体験が行われました。子どもたちも参加し、消防の皆さんの説明を聞きながら、器具の扱い方を学んでいました。

体育館で行われたAED・心肺蘇生の訓練。
体育館で行われたAED・心肺蘇生の訓練。
消防の皆さんの説明を受けながら、水消火器を体験。
消防の皆さんの説明を受けながら、水消火器を体験。

「知っている」ことを、実際に手を動かして確かめる機会。こうした訓練を地域で繰り返すことが、緊急時に行動するための備えになります。

避難所と地域の安全を支える「アクティブ交番」

警察の皆さんからは、「アクティブ交番」の説明も伺いました。交番の機能とパトカーの機動力を併せ持つ車両で、地域を回り、相談対応や防犯活動などを行います。

アクティブ交番の車両を前に、活動内容の説明を伺いました。
アクティブ交番の車両を前に、活動内容の説明を伺いました。

当日の説明では、以前、上の宮中学校で開設した際にも地域から意見が寄せられ、防災訓練での活用や、災害時の地域防災拠点との連携について考えているとのお話がありました。

災害時には避難所での相談・トラブル対応の拠点となり、テントや机・椅子を片付ければ、被災地域のパトロールにも活用できます。避難によって留守宅が増える地域を回り、空き巣などを警戒する役割も紹介されました。

アクティブ交番は、県警が進める交番の統合に伴う治安対策として導入されているものです。交番の統合が進むなか、地域の安全をどう確保するのか。実際の車両を見学し、警察官の方と直接お話しすることで、平時と災害時の両方での役割を具体的に考える機会になりました。

まだ活動を知らない方もいるため、広く知っていただきたいとのお話もありました。地域防災拠点と警察の連携を、こうして訓練の中で確かめることには大きな意味があると感じます。

参考:神奈川県警察「アクティブ交番の活動」

支え合い、自分たちで運営する避難所

最後のお話で、特に心に残ったのは、避難所は、自分たちで支え合い、運営していく場所だということです。災害時には、運営委員も消防団の皆さんも、区役所・市役所の職員も、同じように被災する立場になります。一人ひとりができることを持ち寄り、助けが必要な方を支えながら、避難所を運営していくことが大切です。

駒岡消防出張所の鈴木さんからは、気持ちを強く持つこと、そして思いやる心を持って運営していくことの大切さが語られました。不安や疲れが重なるときこそ、互いを気遣い、心の支えになり合うことを大事にしたいと思います。

運営委員会の岸本進副委員長からは、「皆さん、お客様じゃない」という言葉もありました。避難所では、私たち自身が運営の担い手になります。

あわせて、家庭でできる備えとして、ローリングストックの呼びかけもありました。食料や飲料水などを普段から少し多めに備え、使った分を買い足していく。日常の暮らしの中で続けられる備えを、一つずつ積み重ねていきたいと思います。

ペットとの避難から、災害用トイレ、AED・初期消火、アクティブ交番まで。一つの訓練でここまで幅広く実際に体験できる機会は、私にとっても貴重でした。設備や制度を知るだけでなく、自分たちで避難所を動かすという実感につながる訓練だったと思います。

その土台にあるのは、下原委員長を中心とする運営委員の皆さんの準備と、地域の協力です。新しい取り組みに踏み出し、関係機関と調整を重ねてくださった皆様、学校、消防団・消防・警察、区役所・市役所の皆様に、改めて感謝申し上げます。

現場で得た学びを地域に伝え、こうした取り組みを支えるために何が必要か、引き続き皆さんの声を伺ってまいります。

※写真は掲載にあたり、参加者等のプライバシーに配慮した加工をしています。制度の説明は2026年11月8日時点で確認した公表資料に基づきます。

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