鶴見区の外国人人口はどこまで増える?全国・横浜市・18区の推移と2040年の試算

こんにちは。横浜市会議員(鶴見区選出)の柏原すぐるです。

鶴見区の外国人人口の現在と、条件付きの将来試算
鶴見区の外国人人口の現在と、条件付きの将来試算

鶴見区の外国人人口は、2026年9月末に19,688人となりました。前年同月から1,691人、9.4%増加し、区の総人口に占める割合は約6.6%です。

全国や横浜市も同じように増えているのでしょうか。そして、この傾向が続いたとき、鶴見区はどのようなまちになるのでしょうか。公式統計と、仮定を置いた将来試算を使って整理します。

この記事では「確認できる実績」「横浜市の公式人口推計」「柏原による条件付き試算」を分けて表示しています。外国人人口の将来値は、横浜市が公表した予測ではありません。

全国のトレンド:在留外国人数は2025年末に約413万人

出入国在留管理庁によると、2025年末の在留外国人数は4,125,395人。前年末から356,418人、9.5%増え、400万人を超えました。2021年末以降の推移を見ると、増加が続いています。

全国の在留外国人数の推移(各年末)
全国の在留外国人数の推移(各年末)
年末 在留外国人数
2021 2,760,635人
2022 3,075,213人
2023 3,410,992人
2024 3,768,977人
2025 4,125,395人

出典:出入国在留管理庁。在留外国人数は中長期在留者と特別永住者の合計です。横浜市の「住民基本台帳に記載された外国人人口」とは集計制度が異なり、ここでは全国は年末、横浜市は9月末を使用しています。増加率の厳密な順位比較には使っていません。

横浜市と鶴見区:ともに増加し、近年は鶴見区の伸びが大きい

横浜市の外国人人口は2026年9月末に145,655人。前年同月の135,429人から10,226人、7.6%増えています。鶴見区の直近1年の増加率9.4%は、市全体を上回ります。

2016年9月末を100とした外国人人口の推移。全国の図とは基準時点が異なります。
2016年9月末を100とした外国人人口の推移。全国の図とは基準時点が異なります。
各年9月末 横浜市 鶴見区
2021 99,691人 13,483人
2022 104,926人 13,839人
2023 114,405人 14,964人
2024 123,979人 16,472人
2025 135,429人 17,997人
2026 145,655人 19,688人

鶴見区は過去5年で46.0%、過去10年で76.3%増加しています。過去5年の年平均増加率を複利で換算すると約7.87%、過去10年では約5.83%です。

一方、直近1年の鶴見区の日本人人口は279,327人から279,036人へ291人減少。外国人人口は1,691人増え、区全体では297,324人から298,724人へ1,400人増えました。人口総数の変化と、その内訳の変化を併せて見ることが大切です。

18区の比較:鶴見区は人数が2位、増加人数が1位

2026年9月末の外国人人口は中区が19,912人、鶴見区が19,688人です。鶴見区は直近1年の増加人数が最多ですが、増加率は18区中7位。人口の規模と伸び率は別の指標です。

18区の外国人人口増加率(2025年9月末から2026年9月末)
18区の外国人人口増加率(2025年9月末から2026年9月末)
区 外国人人口 総人口に占める割合 直近1年の増加率
金沢区 4,887人 2.6% +11.7%
戸塚区 6,246人 2.2% +10.4%
港南区 4,198人 2.0% +10.3%
保土ケ谷区 8,014人 3.9% +10.0%
瀬谷区 2,942人 2.4% +9.5%
青葉区 6,888人 2.2% +9.5%
鶴見区 19,688人 6.6% +9.4%
旭区 5,323人 2.2% +9.2%
磯子区 7,530人 4.6% +9.1%
港北区 10,224人 2.8% +8.8%
神奈川区 11,359人 4.5% +7.6%
南区 15,431人 7.6% +7.4%
都筑区 5,018人 2.3% +7.4%
泉区 2,952人 2.0% +6.3%
緑区 6,210人 3.4% +5.6%
西区 6,985人 6.5% +5.1%
栄区 1,848人 1.5% +4.7%
中区 19,912人 12.7% +2.1%

すべて2026年9月末の住民基本台帳による実績。増加率順。割合の分母も同じ時点・同じ住民基本台帳の総人口です。

鶴見区の将来:2040年の割合は、仮定によって約14~22%

未来を具体的に考えるため、2026年9月末を出発点として、外国人人口が一定の年率で増える場合を試算しました。過去10年の平均、過去5年の平均、直近1年の伸び、という3つの仮定です。

総人口には、横浜市が2024年に公表した将来人口推計(2020年国勢調査を基準とする中位推計)の変化率を使用しました。市の2026年推計値と現在の住民基本台帳人口には差があるため、2026年の住民基本台帳実績に、公式推計の2026年から各年までの人口変化率を掛けています。

鶴見区の外国人割合の条件付き試算。破線はすべて独自試算です。
鶴見区の外国人割合の条件付き試算。破線はすべて独自試算です。
年 総人口(実績補正) 年5.83%:10年平均 年7.87%:5年平均 年9.40%:直近1年
2030年 約30.38万人 約2.47万人/8.1% 約2.67万人/8.8% 約2.82万人/9.3%
2035年 約30.93万人 約3.28万人/10.6% 約3.89万人/12.6% 約4.42万人/14.3%
2040年 約31.31万人 約4.35万人/13.9% 約5.68万人/18.1% 約6.92万人/22.1%

過去5年の平均ペースを使ったケースでは、2035年に外国人人口が約3.89万人、割合は約12.6%。2040年には約5.68万人、約18.1%です。現在の約15人に1人から、約5~6人に1人という人口構成になる計算です。

これは「必ずそうなる」という見通しではありません。受入れ制度、雇用、住宅、転入・転出などによって伸びは変わります。外国人人口の増加と総人口の変化を別々に仮定しているため、人口動態を整合的に予測するモデルでもありません。ここでの約14~22%は3つの仮定の結果の幅であり、統計的な予測区間ではありません。

18区ではどうなる?2040年の人口構成を同じ方法で試算

各区について、それぞれの2021年9月末から2026年9月末までの年平均増加率が続くと仮定しました。総人口は、各区の現在の実績に市の将来人口推計の変化率を適用しています。区別の伸び率が違うため、将来の割合にも差が出ます。

区 現在の割合 仮定する年平均増加率 2040年の総人口 うち外国人人口 外国人割合
中区 12.7% 4.83% 約16.23万人 約3.86万人 23.8%
南区 7.6% 8.18% 約19.70万人 約4.64万人 23.6%
西区 6.5% 9.07% 約12.73万人 約2.35万人 18.5%
鶴見区 6.6% 7.87% 約31.31万人 約5.68万人 18.1%
磯子区 4.6% 8.70% 約15.37万人 約2.42万人 15.8%
神奈川区 4.5% 9.62% 約26.10万人 約4.11万人 15.8%
保土ケ谷区 3.9% 8.42% 約19.29万人 約2.48万人 12.9%
金沢区 2.6% 10.00% 約16.27万人 約1.85万人 11.4%
旭区 2.2% 10.50% 約21.30万人 約2.15万人 10.1%
緑区 3.4% 7.59% 約17.25万人 約1.73万人 10.0%
青葉区 2.2% 9.53% 約28.26万人 約2.46万人 8.7%
港北区 2.8% 8.60% 約37.47万人 約3.25万人 8.7%
瀬谷区 2.4% 8.10% 約10.38万人 約0.88万人 8.4%
都筑区 2.3% 7.66% 約20.06万人 約1.41万人 7.0%
戸塚区 2.2% 7.67% 約27.49万人 約1.76万人 6.4%
港南区 2.0% 7.54% 約18.58万人 約1.16万人 6.2%
栄区 1.5% 8.89% 約10.07万人 約0.61万人 6.0%
泉区 2.0% 3.90% 約13.10万人 約0.50万人 3.8%

参考として、市全体の過去5年の平均増加率(年約7.88%)を使うと、2040年の横浜市は総人口約361.5万人、外国人人口約42.1万人、外国人割合約11.6%となる計算です。市全体を一括計算した値は、各区を個別計算した値の合計とは一致しません。

2040年の列はすべて独自試算です。総人口の補正値は外国人人口を含む総数であり、外国人人口をさらに加算していません。国勢調査と住民基本台帳の系列を組み合わせているため、総人口の補正は参考的なものです。人数・割合は丸める前の数値で計算しています。

国が担う受入れ政策と、自治体・行政区が担う対応を整理する

日本維新の会は2026年6月25日、小野田紀美大臣に「外国人政策の総点検と今後の方針に関する提言」を提出しました。2025年9月、2026年1月に続く第3弾の提言です。

提言では、外国人比率の上限設定を含む基本方針の2026年度中の策定、量的マネジメントの確立、出入国在留管理庁の体制強化とDX、外国人が集中して居住する地域の実態把握と受入れ自治体への支援などを求めています。「入口」「滞在」「出口」の各段階を通じた制度整備を国に求める取組です。

日本維新の会:外国人政策の総点検と今後の方針に関する提言を提出しました(2026年6月25日)

私は、こうした国政での取組と、自治体・行政区での対応を、役割に応じて整理しながら進める必要があると考えています。国内での居住地選択には、仕事、住宅、交通、家族とのつながりなど様々な条件が関わると考えられます。暮らしやすく、働きやすい場所へ人口が集まる可能性を踏まえると、個別の自治体や行政区だけで人口流入や外国人人口の割合をコントロールすることには限界があります。

特に、全国の受入れ規模や在留制度をどう設計するかと、地域で暮らす住民の生活をどう支えるかは、担う主体も使える政策手段も異なります。全国平均の数値だけでは、特定の地域に人口が集中する実態も十分には捉えられません。

主体 主に議論・対応すること
国 出入国・在留制度、受入れ規模の基本方針、全国の人口戦略、集中地域の実態把握と自治体への支援
横浜市 市全体の人口動向の把握、学校の日本語指導、相談・通訳体制、住宅・防災などの施策と予算配分、国への制度改善・支援要望
鶴見区などの行政区 地域の実情や困りごとの把握、住民への情報提供、生活ルールの共有、地域団体との連携、市の関係部署への接続

上表は政策議論のために役割を整理したもので、各主体の権限を網羅した一覧ではありません。横浜市の行政区は独立した自治体ではなく、横浜市の行政組織として施策を担います。

国には受入れ制度と人口戦略を、横浜市には地域の変化に応じた施策と体制整備を、行政区には現場に近い実態把握と対応を求めていく。その役割分担を明確にし、国と地域の双方で、実際に起きている変化を踏まえた政策を進める必要があると考えています。

数字を、暮らしを支える準備につなげる

外国人人口が増えることは、地域で働き、学び、暮らす人の構成が変わるということです。人口統計だけから、治安や生活上の問題の増減を判断することはできません。

市会議員として考えたいのは、こうした変化に行政や地域の仕組みが対応できているかです。例えば、学校の日本語指導、保護者への連絡、防災情報の伝え方、ごみ出しなど生活ルールの共有、地域活動への参加、相談窓口の体制です。

一律の対応ではなく、年齢、居住地域、使用言語、生活上の困りごとなどを把握して、必要な取組につなげることが大切です。日本人住民も外国人住民も、地域で安心して暮らせるよう、事実に基づく議論と準備を進めてまいります。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。地域の課題やご意見がございましたら、柏原すぐるまでお寄せください。

出典と計算方法

増加率=(終了時人口÷開始時人口−1)×100。年平均増加率=(終了時人口÷開始時人口)^(1÷年数)−1。外国人人口試算=2026年9月末外国人人口×(1+年平均増加率)^(対象年−2026)。総人口補正値=2026年9月末住民基本台帳総人口×(対象年公式推計総人口÷2026年公式推計総人口)。外国人割合=外国人人口試算÷総人口補正値×100。

実績は2026年9月末まで。全国は確認できた2025年末の年末値までを掲載。試算の時間差を単純化し、2026年から各対象年までを整数年として計算しています。

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