横浜市長選挙2026ネット討論会|7人の候補者は何を語った?政策・争点と注目のやり取り
こんにちは。柏原すぐる(横浜市会議員・鶴見区選出)です。

2026年10月5日、選挙ドットコムが主催する横浜市長選挙のネット討論会が開かれ、7人の候補者が登壇しました。
市政への信頼をどう取り戻すのか。子育てや暮らしへの支援をどう進め、その財源をどう確保するのか。討論会では、候補者がそれぞれの政策を説明するとともに、他の候補者への質問を通じて考え方の違いが示されました。
この記事では、7人の候補者が語ったことと、注目のやり取りを整理します。私自身には特定の候補者を応援する立場がありますが、本記事は有権者の皆さんの判断材料として、各候補者の発言を同じ基準で紹介します。
※以下は配信の自動字幕をもとにした発言要旨です。発言の全文や公約の全項目を網羅するものではありません。候補者が述べた政策、評価、見解と、確認済みの事実は区別しています。細かな表現や文脈は、掲載した動画でご確認ください。
横浜市長選挙ネット討論会の動画はこちら
まずは、討論会の全編をご覧いただける動画を掲載します。候補者の言葉だけでなく、質問への答え方や議論の進め方も知ることができます。
開催日は2026年10月5日(月)、主催はイチニ株式会社(選挙ドットコム)、後援は一般社団法人公開討論会支援リンカーン・フォーラム。司会は選挙ドットコム副編集長の伊藤由佳莉さんです。
討論は、各候補者に8分を配分し、自由にテーマを設定して意見表明や質問を行う形式でした。質問相手の回答も、その候補者の持ち時間に含まれるルールです。7人全員が同じ質問に順番に答える形式とは異なるため、取り上げたテーマや説明できた範囲には違いがあります。
7人の候補者は何を語った?主張を一覧で整理
以下は届出順です。氏名表記は主催者の登壇者案内に合わせています。
| 候補者 | 討論会で示した主な考え方・政策 |
|---|---|
| 藤川さちこ候補 | 家計・子育て・福祉を優先する税金の使い方。情報公開と市民参加、山下ふ頭の将来への市民の関与、地域経済の循環、平和を重視。 |
| 山中竹春候補 | 職員や市民への謝罪を述べ、これまでの政策の継続を訴える。子育て支援や中学校給食を実績として挙げ、市民の実感や満足度を指標にした政策運営を重視。 |
| 中谷一馬候補 | 「6つのゼロ・6つの改革・6つの安心」を説明。出産・保育・給食・介護への支援、ハラスメント対策、AIを活用する行政、市民参加と政策の進捗公開を提案。 |
| 原沢あつみ候補 | 職員が尊重され、意見を言いやすい市役所づくり。福祉を支える財源確保、企業誘致などの経済政策、公正な契約・調達、将来世代への負担に配慮する財政運営を重視。 |
| 福山あつし候補 | 「稼ぐ・変える・投資する」を柱に、横浜の経営と財政責任を訴える。市長をチェックする議会の役割、公開討論会への参加、市民への説明を問いかけた。 |
| 山本理顕候補 | 個人の尊厳と住む権利を重視。住宅の安全性の調査・改善、町内会サロンを核とする住民自治、市民が担う観光、小型の地域交通を提案。 |
| あさか由香候補 | 横浜の豊かさを市民の暮らしに還元することを訴える。避難所のエアコン、温かい中学校給食、子供運賃の対象拡大、高齢者施設、生理用品の無償設置を提案。 |
注目の論点① パワハラ問題と、市政の信頼をどう回復するか
市長の辞職を受けた今回の選挙では、ハラスメントへの姿勢と市役所の運営が重要な論点になりました。
山中候補は、職員をはじめ多くの人に負担や迷惑をかけたことを謝罪し、自らの行動を変え続ける必要があると説明。そのうえで、これまでの政策を評価し継続を求める声を受け、再び立候補したと述べました。
あさか候補は、政策の評価以前にハラスメントは許されないとし、被害の回復と個人の尊厳を問題にしました。山本候補も、辞職後の再出馬そのものに厳しい見解を示しました。
原沢候補は、規則の整備に加え、互いを尊重し、職員が意見を言いやすい職場にする必要を訴えました。中谷候補は、市長や特別職も例外にしないハラスメント対策の仕組みを提案しています。
福山候補は、市長個人の責任だけでなく、議会のチェックが機能したのかを問いかけました。原沢候補は市長と議会の選出は別であることを説明し、山中候補は議会と議論し合い、指摘を受けて政策を改善してきたと答えました。
謝罪と再発防止、被害への対応、職場の改善、議会の監視機能。同じ「信頼回復」でも、何を重く見るかに違いがありました。
該当箇所:24:54〜 謝罪とこれまでの市政への評価 / 33:25〜 市長と議会の関係
注目の論点② 暮らしへの支援と、その財源をどう両立するか
議論の大きな軸になったのは、政策に必要なお金をどう確保し、何を優先するかという問題です。
原沢候補は、福祉などを継続するには財政基盤を固める必要があるとし、企業やスタートアップの誘致、ふるさと納税の魅力向上、土地の活用などを説明。また、財源を確保しないまま支出を増やすことは、将来世代への負担につながるとの見方を示しました。
あさか候補は、行き過ぎた大型開発への支出を見直し、市民生活や地域の中小企業にお金が回ることを優先すべきだと回答。藤川候補も、地域の企業・商店への発注や働く人の処遇改善など、地域でお金が循環する経済を訴えました。
山本候補は、市民が担う観光や地域の活動に可能性があると説明。福山候補は、支援を実現するには財政への責任が必要で、何にいくら必要か、どの予算を見直し、どこから財源を生むかを具体化する重要性を述べました。
中谷候補は、財源についても検討を重ねていると説明し、自身が公開した横浜市民向けAIアプリでの確認を案内しました。ただし、その場の回答時間は限られており、討論会だけで財源計画の全体を比較できるわけではありません。
山中候補は、財政の健全化を進めながら政策を実行してきたと述べ、市民の満足度や実感を重視する運営を説明しました。
注目したいのは、収入を増やす方法、支出を見直す対象、地域経済への還元、将来世代の負担の組み合わせです。政策への賛否とともに、費用や実施時期、継続性も見比べたいところです。
該当箇所:39:18〜 「稼ぐ」政策への質問 / 1:09:09〜 財源をめぐるやり取り
注目の論点③ 中学校給食は「実施」から「中身」へ
中学校給食では、全員給食の実現をどう評価するかと、給食の内容をどう改善するかが議論されました。
福山候補は、全員給食の実現に一定の評価を示しながら、中身には改善の余地があると指摘。中谷候補は、自校方式・親子方式・センター方式などに触れ、温かさやおいしさを改善する可能性を述べました。藤川候補も、自校方式で対応できる学校があるとの考えを示しました。
あさか候補は、温かい中学校給食の実現を重点政策として紹介。中谷候補は給食費の無償化も提案しました。原沢候補は、山中市政の子育て支援に一定の成果があると評価し、山中候補は中学校の全員給食を自身の実績として挙げました。
給食を届けることに加え、方式、温かさ、おいしさ、保護者の費用負担をどうするか。子育て世帯が具体的に比較しやすい論点の一つです。
該当箇所:27:59〜 給食を含む政策評価 / 42:03〜 あさか候補の重点政策 / 52:14〜 中谷候補の「6つのゼロ」
注目の論点④ カジノを誘致しない方針と、条例の必要性
中谷候補は、将来にわたってカジノを誘致しないことを明確にするため、カジノ禁止条例の制定も含めて考えると説明し、原沢候補に賛同を求めました。
原沢候補は、カジノを実施すると述べたことはなく、実施を求められたこともないと回答。過去の判断を市民の総意と理解しており、カジノを行う意思はないと説明しました。条例についても、心配があり制定すべきということであれば、作成に問題はないとの考えを示しました。
山中候補は、カジノ誘致の撤回を自身の政策として挙げ、藤川候補とあさか候補も撤回を評価しました。
このやり取りで問われたのは、誘致しない意思の表明に加え、将来の方針を制度でどう担保するかという点でした。
注目の論点⑤ 外国ルーツの子供の教育と人権
あさか候補は、外国籍の子供の教育を受ける権利と、朝鮮学校への補助金停止について原沢候補に質問しました。
原沢候補は、横浜で生活する外国人の子供にも平等に教育を受ける権利があるとの考えを示しました。一方、補助金については、停止した理由を確認し、再検討する必要があると説明しました。その場で補助金再開を確約した回答ではありません。
あさか候補はさらに、外国ルーツの子供が「日本人ファースト」と言われたとする報道を紹介し、福山候補に認識と対応を質問。福山候補は、そうした問題を含め全てのいじめは問題であると答え、教職員の負担を減らして、子供一人一人の悩みに向き合う余裕をつくる必要性を述べました。
教育を受ける権利、補助金の判断、差別やいじめへの対応は、それぞれ具体的な検討が必要な論点です。質問した側の問題意識と、回答した側が示した方針の両方を確認したいと思います。
該当箇所:44:12〜 教育を受ける権利と補助金 / 46:59〜 外国ルーツの子供への対応
注目の論点⑥ 市民参加、住宅、町内会をどう支えるか
山本候補は、安心して住める住宅を人権の問題として捉え、住宅の安全性や住まいの状況を調べ、改善する政策を説明。町内会サロンを核に、子供や高齢者の支援、交流、住民自身の仕事や収入につながる活動を提案しました。
藤川候補は、徹底した情報公開と市民参加を重視し、山下ふ頭の将来も市民の声を反映して決めるべきだと訴えました。他の候補者にも、市民の力をどう生かすかを質問しています。
これに対し、山中候補は町内会などでの市民の役割、福山候補は高齢者の社会参加や事業承継、あさか候補は市民が願いを話せる対話の場、中谷候補はデジタル技術による意見の可視化と意思決定、原沢候補はデジタルが得意でない人も含めた地域に合う参加の仕組みを説明しました。
市民参加という共通の方向性にも、対面での対話、町内会、デジタル、地域ごとの制度など、異なる方法があります。参加しやすさと、集めた声が政策にどう反映されるのかが比較のポイントです。
該当箇所:58:06〜 山本候補の住宅・住民自治の提案 / 1:14:47〜 藤川候補の政策と市民参加の質問
候補者を比較するときに確認したいこと
討論会は、候補者の政策に加えて、他の人の問いにどう答えるかを知る機会です。今回も、政策の継続を重視する立場、市役所の信頼回復を重視する立場、財政基盤の強化、支出の優先順位の変更、デジタルによる改革、住宅や住民自治など、重点の違いが見えてきました。
投票先を考える際には、①自分や地域の課題に合う政策か、②費用・財源・実施時期は明確か、③市民や職員の意見をどう受け止めるか、④実現したかどうかを確認できる仕組みがあるか、という視点も参考になります。
限られた時間の討論会で説明がなかったことを、その候補者に政策がないという意味に受け取らないことも大切です。動画に加え、選挙公報や各候補者の公約も併せてご確認ください。
横浜市長選挙の投開票日は2026年10月18日(日)です。横浜の未来を誰に託すか。候補者自身の言葉を聞き、それぞれの考えを比較する材料として、この討論会をご活用いただければと思います。
出典・関連リンク
選挙ドットコム:横浜市長選挙ネット討論会(全編)
主催者による討論会の開催案内・登壇者一覧
主催者による開催報告
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最後までご覧いただきありがとうございました。
日本維新の会横浜市会議員団
柏原すぐる

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