【全記録】令和8年第2回定例会 議案関連質疑|中期計画・省エネ税制・受動喫煙対策・市バス運賃改定
こんにちは。柏原すぐる(横浜市会議員・鶴見区選出)です。

2026年5月20日に本会議で山中市長等に質疑しましたので、その全容をご報告いたします。
政令市17都市中、横浜市の一人当たり市内総生産は最下位水準。同じ衛星都市の神戸市・千葉市・堺市よりも低く、山中市長自身が市長選前に公表した第三者評価でも同様の指摘がなされています。市内に働く場・投資先・産業機能をどれだけ創出できているか、市長の認識を伺います。
データ駆動型経営の一環として市内総生産や就業者数など様々な数値の動きを確認・留意しながら取り組む。「明日をひらく都市プロジェクト」を中心に市内の付加価値を高める取組を戦略的に進める。定量的な尺度の開発は都市経営への挑戦で必要なことと認識しており、引き続き検討を続ける。
中期計画では「税データ等を活用した施策展開による税源涵養」が掲げられています。横浜市の稼ぐ力を高める都市経営の基本姿勢を市長に伺います。
人口減少・超高齢社会などの課題に対応しながら横浜経済を活性化させ、成長・発展につなげるためには、戦略的なまちづくりの推進をはじめ全庁的に税源涵養に取り組むことが大変重要と認識している。土地利用誘導戦略に基づく規制見直しをはじめ、あらゆる財源確保策を通じて持続可能な財政運営を実現する。
令和7年国勢調査で12区が人口減少。郊外部の主要駅周辺を中心に土地利用誘導・規制緩和を戦略的に進め、民間投資を引き出すことで税収増につなげることについて、市長の考えと具体的な成果へのコミットメントを求めます。
人口増加が前提の規制誘導の考え方を大きく転換した戦略的なまちづくりを進める時期が今。財源確保の視点を持ちながら土地利用規制の見直しなどを進めることによって、地域経済の活性化や安定した税収の確保につなげ、持続可能な市政運営を目指す。
課税自主権の活用は市民・事業者への負担に関わり慎重な議論が必要ですが、社会保障費増加による財政硬直化が進む横浜市として、将来を見据えた税財源基盤を主体的に構築する視点が不可欠。より踏み込んで検討すべきと考えますが、市長の見解を伺います。
課税自主権は横浜の成長・発展を支える財源確保策の一つと認識している。市民・事業者の皆様の理解も得ながら、引き続き検討を進める。
個別施設計画の改定が完了し、今後は具体的な取組の段階へ。統合・ダウンサイジング・廃止・民間活用は「総論賛成・各論反対」になりやすいテーマです。データに基づき具体的な成果を求めていくべきと考えますが、市長の決意を伺います。
保全・運営の最適化、施設規模の効率化、施設財源の創出の取組をあらゆる角度からしっかりと進める。施設規模の効率化については、将来の施設の果たすべき役割を見据えた上で、公民連携の視点も取り入れながら着実に進める。
神奈川県への市町村側要望・3政令市連名声明・指定都市市長会の動きが相次ぎ、市民・県民双方が特別市制度に注目する良い機会です。制度の必要性・効果について市民理解を丁寧に醸成し、戦略的なメディア対応に取り組むべきと考えますが、市長の見解を伺います。
18区での説明会・シンポジウム開催など機運醸成は着実に進んでいる。一方でまだまだ多くの方に知ってもらう必要があり、メディアへの説明機会を設けるなど効果的な情報発信に取り組む。国の地方制度調査会や指定都市市長会で議論される重要な局面を迎えており、積極的に発信していく。
- 1 市内総生産の定量指標化:市長は「定量的な尺度の開発は必要」と認め、引き続き検討する姿勢を示した。維新会として継続的な進捗確認が必要。
- 2 税源涵養・規制緩和:「今こそその時期」と市長が強調。具体的な民間投資額・税収増の数値目標の設定を今後も求めていく。
- 3 課税自主権:財源確保策の一つと認識。成長戦略との整合性を持ちながら踏み込んだ検討を引き続き促す。
- 4 公共施設適正化:「あらゆる角度から進める」との決意表明。各論段階での反発を乗り越える具体的な進捗管理が鍵。
省エネ性能の高い新築住宅に対する都市計画税の減額措置について、対象住宅の要件見直しと5年間の延長が提案されています。
年間約4億円の減収をもたらす本措置について、EBPMの観点から省エネ化推進という政策目的の達成に効果があったと言えるのか、市長の見解を伺います。「延長ありき」ではなく費用対効果を不断に検証すべきと主張してきた立場から問います。
毎年一定数の利用があり、省エネ性能のより高い住宅の普及を図るうえで有効な誘導手法の一つと考える。引き続き国の省エネ施策の動向も踏まえながら、設計者・施工者の育成や住み替え補助など様々な取組を組み合わせて普及に取り組む。
- 1 EBPM(証拠に基づく政策)の徹底:年4億円の減収について「有効な誘導手法」との答弁にとどまった。具体的な効果量・受益者数・省エネ化率など定量的根拠の開示を求めていく。
- 2 次の見直しサイクルで確認:今回は等級6への重点化と5年延長が決定。5年後の効果検証の枠組みを事前に設計しておくことを提言する。
地元・鶴見駅周辺の喫煙禁止地区では「同じ人が何度も喫煙している」という声を繰り返し受けており、私自身も確認しています。条例改正後の喫煙禁止重点地区において、より一層実効性を確保すべきと考えますが、市長の見解を伺います。
地区内の実効性確保は引き続き重要と認識している。巡回指導の中で過料が科される場所であることを丁寧に説明して喫煙中止を指導する。また、既存喫煙所の密閉化を進め、デジタルマップで喫煙所を案内し、喫煙所での喫煙を促す。
受動喫煙が慢性的に生じている鶴見駅西口の喫煙所リニューアルは令和7年度中の予定から1年遅延。山中市長は鶴見駅の受動喫煙の実態をご存じでしょうか。市政運営の最終責任者として進捗を伺います。
諸調整が必要なもので少し遅れているが、現在整備に向けた事業者との調整を進めており、令和8年度中の供用開始を目標に整備を進める。みなさまの声を受け止めてしっかりと進める。
現行の喫煙禁止地区での過料2,000円は実際に科した実績がほとんどない。なぜ市内全域で過料を科さないのか、理由を副市長に伺います。
市民の意識と行動の変容を促すことが重要。市内全域での過料適用は行政負担の増大に加え、喫煙行為そのものへの罰則と受け取られかねない。人通りの多い駅周辺など影響の大きい場所に限定し、実効性と市民の理解の両立を図る。
横浜駅西口の密閉型喫煙所と民間公衆喫煙所設置補助制度の第一号を確認した一方、すぐ近くのビルのコンビニ前には灰皿が置かれ喫煙所となっている現実も確認。規制だけでは問題は「移動するだけ」です。民有地の受動喫煙対策強化と、誰でも利用できる喫煙所の公民連携による増加を求めますが、市長の見解を伺います。
公開空地等においても喫煙禁止範囲を指定できる。歩道に面した店舗等の灰皿については受動喫煙防止の趣旨を丁寧にお伝えし改善を働きかける。事業者からの寄附も含め民間事業者が設置する喫煙所への補助や、商業施設等が運営する喫煙所の一般開放の働きかけを行い、喫煙所の数を量的に増やす。
横浜市の実態調査では、50㎡以下の小規模飲食店の約45%が店内全面喫煙可能。市民アンケートでは約7割が「禁煙の店を選ぶ」と回答。大阪府は万博開幕に合わせ30㎡以下まで規制拡大。本市としても独自規制の検討を求めますが、市長の見解を伺います。
受動喫煙への対策は大変重要だが、市民生活や事業活動への影響との調和も不可欠。独自規制の導入を前提とするのではなく、まず分煙環境の整備を進める。市民や事業者との丁寧な合意形成を図りながら受動喫煙対策の進展につなげる。
- 1 鶴見駅西口喫煙所:令和8年度中の供用開始を目標と明言。引き続き進捗をウォッチし、遅延があれば再度問いただす。
- 2 公民連携の喫煙所増設:民間事業者補助・商業施設への開放働きかけを推進する方針が確認できた。具体的な設置目標数の設定を今後求める。
- 3 飲食店独自規制:「分煙環境整備が先」との答弁。大阪の先行事例を参考に、横浜市としての方向性を継続的に議論する。
令和4年6月に外部有識者による経営審議会が設置され、令和5年5月の答申では既に15〜20億円規模の赤字継続が示されていた。民間バスが令和6年以降相次いで運賃改定する中、市営バスの改定方向性が示されたのは令和8年に入ってから。3年間のブランクに経営判断上の課題はなかったのかを市長に問います。
運賃改定は市民への直接的な負担増となるため、交通局には最大限の企業努力を尽くすよう指示してきた。物価高騰や人材確保に伴う人件費増加など事業環境が急速に厳しさを増しており、令和8年1月の経営審議会からの意見を踏まえ今回議案を提出した。
最大限の企業努力により市営バスネットワークを維持していくよう指示してきたが、コストの上昇が続く状況を踏まえ今回の運賃改定をご提案した。
今回の運賃改定により市営バスネットワークの維持は可能か、交通局長に伺います。
今後も市民に身近な交通機関である市営バスネットワークをしっかりと維持していくことが交通局の役割であり使命。物価変動や人財確保の見込みなど経営環境は不透明だが、今年度策定する中期経営計画においてより一層の企業努力に取り組む。
約30年間現在の運賃水準を維持してきた市営バス。この間の経営努力と、人材確保・施設更新への投資についての認識を伺います。
職員給与引き下げ・不採算路線廃止・バス運行委託化など抜本的な経営改善に取り組んできた。現行中期経営計画では4年間で1.5億円の収支改善を目標に掲げ、6年度までの2年間で目標を上回る2億円を実現。コロナ禍では車両更新を2年間凍結するなどの緊急対応も行ったが、現在は職員の処遇改善・働きやすい環境整備への投資を積極的に進めている。
今回の運賃改定を単なる赤字補填にとどまらず、サービス水準・安全・人材投資の財源確保という戦略的投資への転換の契機とすべきと考えますが、交通局長の見解を伺います。
安全や人材確保に関する投資はしっかりと実施し、市営バスネットワークを維持できるよう今年度策定する中期経営計画を踏まえ対応していく。
小児運賃をICカードの場合100円に引き下げる設定の考え方と政策的位置づけを伺います。
国の制度により大人の半額が原則だが、ICカードの場合100円に引き下げ、利用回数やカード残額が保護者にも分かりやすい設定とした。子供の頃からバスに親しんでもらうとともに、ICカードの普及促進が期待できる。
運賃値上げに伴い、敬老パスの負担金単価や利用者負担も見直すべきと考えますが、市長の見解を伺います。
敬老パスの利用者負担は応能負担の考え方に基づき設定しており、運賃改定とは連動させていない。ただし、事業者への負担金は神奈川県バス協会との協議に基づき各社の運賃値上げ状況等を踏まえて決定している。
- 1 判断の遅れ:市長は「企業努力を指示してきた」と繰り返すにとどまり、3年間の遅れについての明確な反省は示されなかった。新たな中期経営計画策定を機に、経営判断の枠組みを刷新するよう求め続ける。
- 2 戦略的投資への転換:交通局長が「安全・人材投資をしっかり実施する」と明言。単なる値上げで終わらせず、サービス改善・利用者増につながるかを引き続き検証する。
- 3 小児100円(IC):次世代の公共交通利用者を育てる積極的な政策として評価できる。利用状況のデータを継続的に追っていく。
なお、動画ではこちらのすぐるチャンネルからご覧いただけます。
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最後までご覧いただきありがとうございました。
日本維新の会横浜市会議員団・無所属の会
柏原すぐる

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日頃は、桜木町駅すぐそばにある横浜市役所6階にある議員室にいます。アクセスはこちら。
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今回の議案関連質疑では、横浜市の「稼ぐ力」「財政の持続性」「市民の日常生活の安全」「公共交通の将来」という4つの大きなテーマを、データと現場の声の両方を持ち込んで市長に問いました。
市内総生産の最下位水準、公共施設の床面積が増え続けている現実、鶴見駅前の慢性的な受動喫煙、市バスの3年越しの経営判断の遅れ——これらはどれも「わかっていたはずなのになぜ動かなかったのか」という問いにつながります。
引き続き、現場に足を運び、データを積み重ね、議会の場で市長・執行部に問い続けます。