【検証】横浜市長候補、全員が“無所属”というのは本当か? ~横浜市長選挙2025、政党の支援や候補者の所属を解説します~

こんにちは。柏原すぐる(横浜市会議員・鶴見区選出)です。

2025年横浜市長選挙には、6名の候補者が立候補しました。

その全員が届け出上は「無所属」。一見すると政党色のない“市民派”選挙に見えるかもしれません。しかし、「無所属」という肩書の裏にある“実際の政治的なつながり”や“政党支援”があります。市民の皆さんには見えづらい部分を今回はご紹介いたします。


📌 候補者一覧(2025年7月20日 告示時点)

以下は届け出順、すべて「無所属」として立候補していますが、政党からの支援や所属歴等を備考欄に記載しました。

番号氏名所属ウェブサイト備考(政党の支援や所属歴など)
1山中 竹春(やまなか たけはる)無所属(現職)公式サイト自民・公明・立民が支援、2021年市長選挙では、立民・共産・社民が支援
2高橋 のりみ(たかはし のりみ)無所属公式サイト元市会議員(自民党)、2025年に離党済
3田中 康夫(たなか やすお)無所属公式サイト元長野県知事、元衆参議院議員(新党日本)、おおさか維新の会公認候補(2016年参議院選挙東京選挙区)
4斉藤 直明(さいとう なおあき)無所属公式サイト
5小山 正武(こやま まさたけ)無所属公式サイト
6福山 あつし(ふくやま あつし)無所属公式サイト

※備考欄は柏原が調べた限りにおいて、記載しています。誤り等ありましたら、お知らせください。


🗳 なぜ全員「無所属」なのか?

地方選挙では「無所属」として立候補する候補が多く見られます。その理由としては以下が挙げられます。

  • 広範な有権者の支持を得やすくなる(政党色を抑える)
  • 政党内の公認調整を避けるため
  • 過去の経歴や立場から“非政党”的イメージを演出

ただし、「無所属」だからといって、政党と無関係とは限りません。推薦・支援・政策協定など、政党との関係性は様々な形で存在しています。


🔍 山中市長と政党のつながり──前回と今回の支援状況

前回(2021年)選挙での推薦・支援

現職の山中竹春市長は、2021年の市長選で無所属として立候補しましたが、立憲民主党、共産党、社民党の推薦・支援を受け、野党統一候補として当選しました。

※例:共産党は党機関紙で明確に支援を打ち出し、立憲民主党は主要候補として組織を動かしました。

今回(2025年)選挙での支援状況

今回の選挙では、立憲民主党のほか、自民党横浜市連が独自候補擁立を見送り、山中市長を“支持”する方針を表明しました。また、公明党も山中市長を支援しています。なお、共産党は今回は支援しないことを会派HPで表明しています。

つまり、今回は**「立憲・自民・公明の支援を受ける現職市長」**という構図になっており、「届け出は無所属」でも、実質的には政党連合型の支援体制が敷かれていると言えます。


💬 各候補者と政党との関係はどうか?~ReHacQ討論会より引用~

以下は、2025年7月24日に開催された市民討論会「ReHacQ討論会」での質疑応答を引用したものです。(1:27あたりからスタートするYoutube動画リンクを貼っています)


🟠 質問①:国政政党で思想的に近いのはどこか?

「完全に一致する政党はないと思いますが、あえて言うなら、どの国政政党に近いと感じますか?」

福山あつしさん
「政党で政治はしませんが、よく言われるのは国民民主党さん、そして維新さん。現役世代を中心にサポートしていこうという考え方には近いと思います。」

高橋のりみさん
「私は元々、自民党でしたので、自民党ですね。」

田中康夫さん
「私の場合は、国民民主党とれいわ新選組。そのハイブリッドのような感じが、私の周囲にいる方にも多いですね。」

斉藤直明さん
「私は、このバッジをつけているように、拉致被害者の支援活動をしています。ですから、特定の党ではなく“超党派”として、実際の保守的な考えを持っています。」

小山正武さん
「私は、市立中学校の給食自校方式や教員給与などを訴えてきました。維新よりも“維新している”と言われます。」


🟠 質問②:当選後、自民党からの支援を受ける可能性は?

「中田さん・林さん・山中さんと、非自民で当選した市長が再選時に自民党から支援を受けるという流れが続いています。あなた自身は、当選後に自民党と組むことはありますか?」

高橋のりみさん
「私は完全に自民党から離れました。自民党に戻る気は一切ありません。」

田中康夫さん
「私は元祖・無党派です。今回、自由民主党の中でも山中さんを応援している方は、片手で数えられるくらいしかいないと思います。他の方は“眠って”いらっしゃるのが現実です。それもまた、面白い選挙構図だと思っています。」

斉藤直明さん
「私はあくまでも“市民目線”で戦いたい。そして、必ず市民の声を継続して市政に反映させたいと考えています。」

小山正武さん
「私は“市民ファースト”でやります。どこの政党にも属しませんし、これからもどこからの支援も受けません。」

福山あつしさん
「完全無所属主義でいきます。」

🧭 無所属=中立・市民派、とは限らない?

「無所属」であることは、必ずしも「政党の影響を受けていない」「市民派で中立」という意味ではありません。
政治的背景、政党からの推薦・支援、過去の経歴、掲げる政策──これらを総合的に見る必要があります。(そんなをこと細かくチェックする市民の方は当然少ないですよね…)

ただし、政党は政策実現のための器とも言え、人が集まればグループができるのは当然です。また、予算議決には議会の理解が必要(過半数の賛成を得る必要)ですので、議会のグループである政党との関係がゼロということはあり得ないと思います。


📝 まとめ:名前だけでは見えない“政治的スタンス”を見極めよう

2025年横浜市長選は、全員が「無所属」として届け出ている構図ですが、実際には政党との接点が存在します。

  • 「無所属」は形式上の表現にすぎないこともある
  • 推薦・支援・思想の近さなど、各候補の背景を丁寧に見る必要がある
  • 特に現職・山中市長は、立憲・自民・公明という超党派的な支援を受ける構図

「無所属」であること自体が、投票先を決める決め手ではないですし、若い人や女性を応援したいという理由で投票する方もいると思います。

候補者の言動、過去の経歴、今回の討論会発言などを通じて、「本当にどんな政治を実現したいのか?」を見極めてはいかがでしょうか。


引用・出典

【候補者情報】
・go2senkyo.com:横浜市長選候補者一覧https://go2senkyo.com/articles/2025/07/23/103710.html?utm_source=chatgpt.com

【山中市長の支援政党構図】
・朝日新聞:自民市連、山中市長支援へhttps://www.asahi.com/articles/ASR6Z3HZPT6ZULOB01FM.html?utm_source=chatgpt.com

・朝日新聞:自民党が独自候補を断念し支援に回る
https://www.asahi.com/articles/ASR633QY0T63ULOB01DM.html?utm_source=chatgpt.com

【2021年市長選での支援政党】
・Wikipedia:2021年横浜市長選挙(日本語)
https://zh.wikipedia.org/wiki/2021%E5%B9%B4%E6%A9%AB%E6%BF%B1%E5%B8%82%E9%95%B7%E9%81%B8%E8%88%89?utm_source=chatgpt.com

・日本共産党 赤旗:2021年 山中氏推薦記事
https://www.jcp.or.jp/akahata/aik21/2021-08-18/2021081804_02_0.html?utm_source=cha

【ReHacQ討論会(2025年7月24日開催)】
・YouTube:横浜市長選2025 ReHacQ討論会 アーカイブ動画
https://www.youtube.com/watch?v=V41r2Xbmy2Y

【横浜市公式情報】
・横浜市 選挙管理委員会「横浜市長選挙について」
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/sumai-kurashi/senkyo/2025shicho.html

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最後までご覧いただきありがとうございました。

日本維新の会横浜市会議員団・無所属の会

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