2300人余りの島で見た子どもを通わせたい公教育の現場

仕事の関係で島根県隠岐諸島の海士町(あまちょう)に来ています。そこで、仕事が終わってから中学校と小学校の図書室を見せていただいたのですが、びっくりしました。

なんせ図書室が小学校や中学校の一等地に配置され、小学校では地域解放されていました。

そして、教育委員会所属の司書の方がキューレーションした好奇心をくすぐる書籍がディスプレイされて子どもたちの知の入り口になってるなぁと感じました。

空間的にも玄関の目の前に図書室がありますし、いつも目に触れる仕掛けです。

子どもたちの成長を思いながら、こんな公教育だったらいいなぁと素直に思いました。

日本を見渡せば、公務員や民間企業でも定年制廃止の機運が高まり、働くと共に生涯学び続けることが生き生きとした人生に繋がると感じています。

また、生活保護世帯数は過去最高の約164万世帯に登るなどいかに支え手を増やすかが喫緊の課題です。

一方で、図書館を含む公共施設の老朽化も進み、財政事情からも将来世代に負債を回す建て替えも容易にではありません。

そうした背景からも、既にある小学校の図書室に地域の人材を司書としてあるいは利用者として呼び込みながら、知を起点に地域と学校及び子どもたちが繋がる拠点になると良いなと思いました。

海士町では自宅の鍵をしないほどの顔の見える安心感がありますが、都市部では過去の様々な事件からもセキュリティなどの面で開くと閉じるの管理が難しい側面もあるのは事実です。

とはいえ、地域ぐるみで子どもたちを育てることを放棄せず、根気よく何からできるのかを考え、共感いただける方とともにチャレンジしたいなと思います。

政令指定都市においては、各区に教育委員会事務局機能を持たせ教育現場に寄り添い、独自の取り組みのしやすい体制が望ましいと考えていますが、今後はより実態を学びながら具体的な提言をしていきたいと思います。

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