横浜市の負担はいくら?【横浜・国際園芸博の建設費、最大97億円増とのニュース】建設費高騰は分かるけど、妥当なの?
こんにちは。柏原すぐる(横浜市会議員・鶴見区選出)です。
週末に急遽浮上した、横浜・国際園芸博、GREEN×EXP2027の建設費が増えるというニュース。

本日、脱炭素・GREEN×EXPO推進・みどり環境・資源循環委員会が開催され、委員として出席してきましたので、ご報告いたします。
横浜・国際園芸博の建設費、最大97億円増 事務総長「増額最後にしたい」https://t.co/bzwrZzBgw2
— カナロコ by 神奈川新聞 (@KanalocoLocal) March 10, 2025
国際園芸博覧会の会場建設費について、国際園芸博覧会協会は10日、最大97億円増額して417億円になると公表。国、自治体、経済界の負担はそれぞれ約32億円増の139億円になる。#園芸博 #花博 #横浜市
なお、当日の配布資料はこちらです。
横浜市の負担はいくらか?
委員会で横浜市から提供された報告書では、最大で111.2億円になると報告がなされました。
基本計画段階の85.3億円から、最大で25.9億円の増加が見込まれるということになります。
なお、国、地方自治体、企業の負担割合は、1/3ずつであり、その内の地方自治体分の4/5を横浜市が負担する仕組みです。

令和7年度予算との関連は?今審査中じゃないの??
この資料で行きますと、2025(令和7)年度は当初計画では138億円のところ、+47億円で、185億円の執行額になるとのことが説明されています。

横浜市の予算概要では、以下の通り、この36.9億円が令和7年度に横浜市が負担する建設費ということになります。
これに関しては、何に対して補助をするのか不透明であるため、その内訳の開示を柏原から求めました。これに関しては、委員会として資料請求として後日各委員へ配布されます。

なお、国際園芸博覧会協会負担金は、民間企業負担分のことであり、企業版ふるさと納税制度を活用して、横浜市を経由して協会に支出されています。
なぜこのタイミングでの公表なのか?予算の局別審査は終わったところ。
昨年も教育委員会でいじめ隠ぺい問題が明らかになったのが、局別審査が終わった翌日であり、ニュースに憤りを感じたのを思い出します。議会の軽視は見過ごすことができません。
平原副市長に質問したところ、なるべく早く市会に報告すべきことだとは認識していたが、博覧会協会の積み上げによる確からしいコスト精査ができずにいたところ、結果的に報道が先行するかたちで伝わってしまったとの答弁がありました。
横浜市としてしっかりとグリップを効かせて、費用を負担する地方自治体として本事業を推進してほしいと改めて伝えています。
また、総額の予算規模が増額しているのに、それを説明せずして、事業上最も支出が多い令和7年度の審査を行っていること自体が、民間からすればあまりにもおかしいです。
総額が膨れたとの情報があれば、来年度発注予定の支出は既に精査されているのか、コストダウンが図られているのかといった議論が当然できたはずであり、税金を投入する事業の運営の在り方として到底理解できません。
とはいえ、建設費の増額はそのものは妥当
横浜市の提示資料の通り、資材費と労務費の観点から、昨今の上昇の状況を考えれば、今回の建設費の増額事態は妥当性が確認されています。
私自身、建設資材物価指数や公共設計労務単価は民間時代に参照にしてきた指標であり、これに関しては何の違和感もありません。
要は、インフレ時代の行政の在り方が問われています。


透明性の確保、説明責任、執行管理が肝
公益財団法人という法人格ゆえに、地方自治体ほどのチェックが効きにくい状況にあります。
これに関しては、東京オリンピック組織委員会が記憶に新しいと思います。
そこで、横浜市には、大きくこの3つを委員会の中で質し、要望しました。
①横浜市が投じた費用の積極かつ分かりやすい開示
②経済効果や定性的な効果も含めて、建設コスト上昇局面であっても何を目指すのかの説明
③単年度主義の予算審査、執行の仕組みの中で、長期のプロジェクトで見た時の執行管理、透明性、市民への説明責任を果たすこと
①の例で言えば、2025年大阪・関西万博推進本部のように会議のYoutube発信や下表のような地方自治体が支出する費用の状況を示すこと
大阪・関西万博推進本部
https://www.city.osaka.lg.jp/banpakusuishin/page/0000564186.html
大阪府と大阪市の費用負担を示す資料
https://www.city.osaka.lg.jp/banpakusuishin/cmsfiles/contents/0000564/564186/shiryou_12.22.pdf

②であれば、国際園芸博覧会の経済波及効果を今の物価状況に合わせて再度算出することや、「なぜやるのか」の意義をしっかりと伝えていくことが重要です。

③で言えば、2025年大阪・関西万博 予算執行監視委員会で報告されているような、執行状況のモニタリングが重要であり、市長を先頭にあらゆる機会で説明責任を果たすべきです。
https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/expo_budget_monitoring/006.html

他にも質したことはありますが、大きくは以上の点を委員として指摘、要望しましたので、ご報告いたします。
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最後までご覧いただきありがとうございました。
日本維新の会横浜市会議員団・無所属の会
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