横浜市長も横浜市会議員も期末手当(ボーナス)が上がるってホント?総理や国会議員だけではありません

こんにちは。柏原すぐる(横浜市会議員・鶴見区選出)です。

さて、今回のお題はメディアでも盛んに報じられておりましたが、「総理や国会議員の給料が増えるってよ」の話題の続きです。

結局、総理や国会議員の給与はボーナスは上がったの?

このあと、参議院でも可決されています。

したがって、総理大臣は報酬は年46万円、ボーナスが36万円増え、国会議員のボーナスも19万円増えました。

日本維新の会は当然、反対しております。

その理由についてはこちらの日本維新の会Youtubeで分かりやすく説明されています。

・そもそも人事院勧告の公民の給与較差の調査方法が、小規模事業者や中小企業などを含めた世間の実態を示すものとなっていないから。

・こうした旧来通りの手法により給与引き上げは微修正でしかなく、本来は公務員制度改革を通じて能力・実力主義に則り給与・人事制度の改革を通じて給与を改訂すべきだから。

・政治職である総理大臣や国会議員が、この人事院勧告に従って、一律に上げる合理的な理由がないから。何より今の市民生活、国民負担率を考えても到底理解され得ないものと考えるから。

あたりが、主な理由です。

どうしてこの時期に給与改定されるのか?

これは、国では人事院から、地方自治体では人事委員会から4月1日時点民間給与の実態を調査して報告・勧告されるのが、10月。なお、調査は同様の手法で一体的に行われていると聞きます。

それを受けて、当該年度の給与に反映させるため、冬のボーナスの支給に手続きに間に合わせるために今の時期に国会や地方議会で審議されます。

地方自治体のケースだと…

人事委員会が報告・勧告→横浜市が勧告を受けて、給与改定の条例を議会に提出→議会で審議して議決→改定されて給与支給の額に反映

という流れになります。

【参考】人事委員会制度の概要 (総務省HP)

https://www.soumu.go.jp/main_content/000035138.pdf

それで、横浜市長や横浜市会議員のボーナスはどうなるの?

先にお詫びをせねばなりません。こちらXにアップしておりましたが、計算方法が間違えておりました。

横浜市役所に確認したところ、正確にはこちらです。

今回、横浜市は人事委員会の答申を受けて、答申通りの内容で、11月30日に予定されている議会に給与条例の一部改正のが成立すれば、年間にして期末手当(ボーナス)が、市長は約19万円、議員は約11万円ほど上がります。

なお、一般職職員の皆さんと一緒に上げなきゃいいじゃん!と思われる方もいると思いますが…

なぜ自動的に特別職の市長や議員のボーナスが上がるのかと言えば、「市会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例」の第4条2項、そして、「横浜市常勤特別職職員の給料及び手当に関する条例」の第8条2項において、「期末手当の額及びその支給方法について必要な事項は、別に条例で定める」と規定されており、その「別の条例」が一般職職員の給与や手当を定める条例だからです。

柏原の考えは?

 今回の給与改定は、特に若年層の職員に重点を置いて給料月額の引き上げを行うと共に、行政職員や、消防職員、教員等の初任給を引き上げるなど、これからの横浜市をけん引する人材へ投資をする観点からすれば望ましいものと思っています。

報われる人事給与制度へ

 ただ、本来は横浜市においてかねてより国に先んじて押し進めてきた「努力すれば報われる」人事給与制度の更なる変革こそが今、必要だと思っています。

 人事制度における相対評価の在り方は、昨今大阪市で緩和する動きがあるように、行き過ぎによる弊害があることも事実です。いい塩梅は必要でしょう。とはいえ、努力して結果を出し、組織に貢献した人がきっちり報われる、機会や給与で返してくれる組織がやはり望ましいです。そして、民間ともっと人材の行き来があるような一定の流動性の元、生産性の高い組織を目指すべきです。

また、この勧告の基礎となる、本市職員と民間従業員の給与比較の方法は、企業規模50人以上かつ事業所規模50人以上の事業所を調査母集団としたものであり、これは市内の実態をそのまま示しているとは言えません。(ただ、じゃあ対案はあるのか?と聞かれると即答できないのが現状ですので、ここは勉強して参ります)

議員はどう評価されるべきか

それから、私自身は当選して、まず思ったのは、議員の働きの評価基準ってあるんだろうか。ということ。

報酬に見合った仕事ぶりというのは、質問の回数なのか、あるいは質問の質なのか。質問しなくても多数会派内で力をもって何らか政策の方向性を決め、市役所へ要望として働きかけることで政策が実現することなのか。はたまた住民相談に答えた回数なのか。

と言っても、住民のよって、議員に求める働きが異なれば、そもそも当てる物差しは一つではない。ということも言えます。

そうすると、今回の期末手当の増額は、なかなか市民の皆さんに合理的な理由を説明するのは難しいと思うのです。

「条例がそうなっているから」ということであれば、その条例を変えればいいじゃんということになりますよね。

今の暮らしの状況、横浜市の厳しい財政状況

 何と言っても、物価上昇が止まらず、実質賃金は18ヵ月連続でマイナスの状況が続き、税や社会保険料の負担を表す国民負担率が5割に達する今の暮らしを政治家がどう考えるかということです。

 また、横浜市の財政に目を向ければ、「将来、必要最低限の公共サービスすら提供できないような事態となる恐れがある」と、本市財政ビジョンの冒頭において表現されるほどの厳しい状況。

 これで、胸を張って区民の皆さんに説明できるでしょうか。私にはできません。

会派として反対

 今日の議会では、維新は反対の立場をとります。私自身は政策・総務・財政委員会で会派の意見表明を、本会議で「討論」といって、議決の前に意見を述べることをします。

 修正の条例案を出すという手段もありますが、これには他の会派にも賛同してもらう時間をかけたプロセスが不可欠です。もちろん出すだけならできるのですが、今回は会派としてそのような結論にいたっておりません。

本件に関する私自身の考えを纏めるため、政治をもっとオープンに、多くの方に政治に参画してもらいたいと思ってのものです。

厳しいご意見もお待ちしておりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

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最後までご覧いただきありがとうございました。

柏原すぐる

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