【議会報告】下水道河川局へ問う!鶴見川流域の浸水対策、入江川せせらぎ緑道、市場小学校けやき分校はやっぱり暫定?京浜臨海部の経済循環の取り組みetc~決算審査から~

こんにちは。柏原すぐる(横浜市会議員・鶴見区選出)です。

10月8日の決算特別委員会の局別審査において下水道河川局に対する質問に立ちましたので、ご報告します。

実際に柏原が潜った新羽末広幹線の図。(大雨の時に雨と一緒に下水が流れ込み、そのまま海に放出します)

横浜市鶴見区末広町に位置する水再生センターと汚泥資源化センターです。実は京浜臨海部にいろんな施設があるんですね。

目次

質問のテーマは?

以下の議案に関の質問を行いました。(〇数字は質問の数を表します)

  1. 浸水対策の推進と市民の安心 ②
  2. 下水道事業の経営 ③
  3. 下水道DX・技術開発 ②
  4. 北部下水道センターの水・環境ソリューションハブの取組 ②
  5. 入江川せせらぎ緑道を持続可能にする取組 ①
  6. 市場小学校けやき分校が利用している下水道用地 ①
  7. 北部汚泥資源化センターと循環経済の試み ②

質問の様子は?(動画があります)

録画映像はこちらからご覧いただけます。

https://gikaichukei.city.yokohama.lg.jp/g07_Video2_View.asp?SrchID=6392

質問の内容は?

質問の概要は以下の通りです。

浸水対策について

(1)まず浸水対策について伺います

  1. こちらのスライドをご覧ください。内水氾濫対策として、豪雨時に雨水を貯留することのできる新羽末広幹線を表した図です。言わば地下トンネルで、市民には普段見えにくい構造です。

3月の予算特別委員会では、下水道河川局の新設により、一層スピード感を持って浸水対策を進めていくとのことでした。その後、港北水再生センターに伺い、新羽末広幹線に実際に潜って参りました。

直近では8月末に台風が飛来し、鶴見川流域の大規模な雨水貯留施設の貯留状況について伺いました。

  1. 国交省管轄である鶴見川多目的遊水地が、8月30日に約42.7万立方メートルの洪水を貯留し、鶴見川の水位を約17cm低減したと報告されています。ラグビーワールドカップの際もこの施設が話題になりましたが、本市の雨水貯留施設についてももっとアピールして良いのではないでしょうか?

市民に浸水対策の状況を理解してもらうために、浸水対策の取り組みや実績をタイムリーに伝えていくべきだと考えますが、局長に伺います。


下水道事業の経営について

(2)下水道事業の経営について伺います

  1. こちらのスライドは、一般汚水の排出量と平均排出量の推移を示しています。2016年以降、平均排出量が減少傾向にあります。将来人口が2070年には2割減少する見込みですが、使用料収入の見込みを伺います。
  2. 下水道事業の企業債未償還残高と支払い利息額の推移を示すグラフに基づき、世代間公平の観点から企業債による資金調達を行っていますが、2040年度末までに企業債未償還残高を抑えるべきという提言があります。これを踏まえた経営の考え方を局長に伺います。
  3. 下水道使用料について、平成12年に改定がありましたが、将来的に改定が行われる可能性を心配する声もあります。改定理由と今後の見通しについて局長に伺います。

下水道DX・技術開発について

(3)下水道DX・技術開発について伺います

  1. 横浜下水道DX戦略では、「戦略推進のエンジン」「建設ICT活用」「創発・共創」の3つを基盤としています。人材育成や技術開発に関する投資を増やすべきと考えますが、局長の見解を伺います。
  2. 技術開発に関して、進捗がわかりにくい面があるため、分かりやすい指標を設け、各施策の進捗状況を内外に示すべきと考えますが、局長に見解を伺います。

北部水再生センターの水・環境ソリューションハブの取り組みについて

(4)北部水再生センターの取り組みについて伺います

  1. 北部水再生センターは京浜臨海部の鶴見区末広町に位置し、水・環境ソリューションハブ都市国際展開戦略拠点が設けられています。この拠点の役割について伺います。
  2. 水ビジネスの世界市場が2030年に100兆円を超える中、今後も海外とのパイプ作りや市内事業者の事業機会創出を通じた日本の技術展開が期待されます。これまでの実績と今後の方向性を伺います。

入江川せせらぎ緑道について

(5)入江川せせらぎ緑道について伺います

  1. 入江川せせらぎ緑道は平成9年に水再生センターで処理された水を利用して整備された空間で、地域の憩いの場となっています。今後も設備更新の財政負担を考慮しつつ、持続可能な事業として推進すべきと考えますが、局長の見解を伺います。

市場小学校けやき分校の下水道用地の利用について

(6)市場小学校けやき分校の利用について伺います

  1. 市場小学校けやき分校は、雨水滞水池の上部を活用していますが、今後の土地利用について局長に伺います。

北部汚泥資源化センターと循環経済の取り組みについて

(7)北部汚泥資源化センターについて伺います

  1. 北部汚泥資源化センターでのスマート農業実証事業について、その取り組み状況と今後について伺います。
  2. 汚泥から再生リンを回収し、肥料に活用する取り組みが進められていますが、今後、子どもたちへの教育にもつながる活用方法を検討すべきと考えますが、局長の見解を伺います。

質問のスライド


Suguru Kashiwabaraさんによる20241004_下水道河川局_スライド_柏原

質問の際にはこちらのスライドを利用しています。

答弁の内容は?

1. 浸水対策の推進と市民の安心【マネジメント推進課】

(1)鶴見川流域における大規模な雨水貯留施設の貯留状況《マネジメント推進部長答弁》

[答弁]
8月末の台風10号で、鶴見川流域の主な雨水貯留施設の貯留状況は、小机千若雨水幹線に約32万立方メートル、新羽末広幹線に約4万3千立方メートル、新羽雨水調整池に約1万4千立方メートルとなっています。

(2)質問者の考えについての見解《局長答弁》

[答弁]
市民の安心につなげるため、平時から雨水貯留施設の目的を広報し、大雨時に効果を発揮した際には、適切なタイミングで情報発信を行うことが重要です。


2. 下水道事業の経営

(1)人口減少に伴う使用料収入の推移見込み《総務部長答弁》【経理課】

[答弁]
下水道使用料収入は概ね同水準で推移していますが、今後の人口減少に伴い、使用料収入は緩やかに減少していく見込みです。

(2)長期的な視点での経営の考え方《局長答弁》【マネジメント推進課】

[答弁]
将来世代への負担を過大にしないよう、企業債未償還残高の長期推計を行い、施策と財政のバランスを取った経営を進めます。定期的な見直しを行い、社会情勢の変化に対応して持続可能な下水道事業を推進します。

(3)平成12年の下水道使用料改定の理由と今後の見通し《局長答弁》【マネジメント推進課】

[答弁]
平成12年には、受益者負担の原則に基づき、企業債の償還金増加に伴う使用料改定が行われました。現在も様々な課題に対応し、人口減少社会でも安定した下水道サービスを提供できるよう、財源の検討を進めます。


3. 下水道DX・技術開発【マネジメント推進課】

(1)質問者の考えについての見解《局長答弁》

[答弁]
人口減少や施設の老朽化に対応するため、デジタル人材育成やDX技術を活用して生産性向上を図ることが重要です。横浜下水道DX戦略に基づき、人材育成と技術開発を進めます。

(2)質問者の考えについての見解《局長答弁》

[答弁]
民間企業との連携や共同研究を積極的に進め、研究開発の成果を公表していきます。課題解決目標の公開を通じ、DXや技術開発の進捗を見える化し、施策の推進に繋げていきます。


4. 北部下水道センターの水・環境ソリューションハブの取り組み【マネジメント推進課】

(1)水・環境ソリューションハブの役割《マネジメント推進部長答弁》

[答弁]
水・環境ソリューションハブは、日本の水・環境インフラ技術を海外に発信する連合体です。北部下水道センターは、知見の提供やビジネスマッチングの機会創出に貢献しています。

(2)水・環境ソリューションハブの実績と展開の方向性《局長答弁》

[答弁]
平成28年から8年間で94か国から約1,400人が来訪し、高評価を受けています。今後も視察・研修を積極的に受け入れ、横浜水ビジネス協議会のビジネスチャンス拡大に繋げていきます。


5. 入江川せせらぎ緑道を持続可能にする取り組み【管路保全課、河川企画課】

持続可能にするための取り組み《局長答弁》

[答弁]
入江川せせらぎ緑道は、令和5年度までに再整備が行われました。今後も地域の方々との連携を通じて、持続可能な維持管理を進めていきます。


6. 市場小学校けやき分校が利用している下水道用地【マネジメント推進課、施設整備課】

現利用後の予定《局長答弁》

[答弁]
市場小学校けやき分校の利用している下水道用地は、暫定的に学校用地として利用されていますが、令和11年度までの利用後は、下水道施設を整備する予定です。


7. 北部汚泥資源化センターと循環経済の試み【マネジメント推進課】

(1)北部汚泥資源化センターの下農ハウスの取り組み《マネジメント推進部長答弁》

[答弁]
下農ハウスはスマート農業機器を導入し、下水道資源を活用した栽培実証施設です。農業関係者に公開し、下水道資源の利用拡大を目指しています。

(2)質問者の考えについての見解《局長答弁》

[答弁]
市内小学生向け情報紙や親子の下水道教室を活用し、再生リン回収事業を分かりやすく紹介します。授業での肥料活用など、子どもたちにも身近な取組として検討していきます。


以上が、答弁内容です!

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最後までご覧いただきありがとうございました。

柏原すぐる

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