【2026年7月時点】JR鶴見駅「中距離電車の停車」実現へ ― 横浜市はいま、どう動いているか
こんにちは。柏原すぐる(横浜市会議員・鶴見区選出)です。
以下、JR鶴見駅への中距離列車の停車に関して、2026年7月17日時点の情報に基づいて掲載いたします。

まちの声を、行政はどう受け止め、鉄道会社とどう向き合っているのか。私たちの暮らす横浜・鶴見で長年続く取り組みを、交通政策の一つの事例として分かりやすくお伝えします。
私は、横浜のまちの公共交通をどう守り、育てていくかに関心を持ち続けています。人口の動きや暮らし方が変わるなかで、「駅にどの電車が停まるか」は、まちの将来を左右する大きなテーマです。
今回は、横浜市・鶴見区で長年続いている「JR鶴見駅に中距離電車を停めよう」という取り組みを取り上げます。市民の側の熱意を、横浜市という行政がどのように受け止め、鉄道会社とどう協議を重ねているのか。市民と行政と事業者が粘り強く連携していく姿を、地域に暮らす一人として、あらためて整理してみたいと思います。
そもそも「中距離電車の停車」とは?
JR鶴見駅は、横浜市内のJR在来線のなかでも有数の利用者数をほこる駅です。ところが、東京都心方面へ向かう電車は、実質的に京浜東北線に限られています。駅のすぐ横を、より速く都心へ向かう列車が走っていても、鶴見駅には停まらない――これが長年の課題でした。
2019年(令和元年)に相鉄・JR直通線が、2023年(令和5年)には相鉄・東急直通線が開業し、神奈川と東京都心・羽田方面を結ぶネットワークは大きく広がりました。この直通電車が鶴見駅にも停まれば、都心へのアクセス拠点として鶴見のまちはさらに発展する。だからこそ、「中距離電車を鶴見駅に停める」ことが、地域の願いになっているのです。
市民の側の動き ― 地域ぐるみの「期成会」
この願いを実現しようと、鶴見区では地域の自治会・町内会、商店街、工業会といったさまざまな地域団体が一つになって活動する組織が、長年にわたって声を上げ続けてきました。行政や鉄道会社への要望、住民向けの広報、先行事例の視察など、地道な活動を積み重ねています。
大切なのは、これが一部の人の運動ではなく、まちに暮らす人・働く人・通う人を代表する、地域ぐるみの動きだという点です。市民の側がまとまって意思を示すことで、行政も動きやすくなる。この「土台」があることが、取り組みを前に進める力になっています。
横浜市はどう取り組んでいるか【本題】
ここからが本題です。市民の願いに対して、横浜市(道路・交通政策の担当部局)は、単に「要望を受け取る」だけでなく、実現に向けた検討を実務レベルで続けています。ポイントは大きく三つです。
① 鉄道会社との「実務者協議」を継続
横浜市は、鶴見駅に停める中距離電車を相鉄・JR直通線とすることを前提に、これまでの検討結果をJR東日本やJR貨物と共有し、担当者どうしの協議を続けています。一度要望して終わりではなく、技術的・実務的な話し合いを地道に積み重ねている段階です。
② 先行する他都市(川口駅)の事例に学ぶ
横浜市は、同じように中距離電車(上野東京ライン)の停車をめざす埼玉県・川口市の取り組みを調査しています。川口駅では、まちづくりと一体でホームを新設する方向へと話が進み、鉄道会社との基本的な合意に至りました。「先に進んでいるまちに学び、自分たちの検討に生かす」という現実的な姿勢です。
ただし、この事例からは「重い現実」も見えてきます。川口駅の計画では、店舗整備などを除く整備費用として、市の負担が約400億円にのぼる見込みとされています。ホームを一つ新設するだけでも、それほどの巨費がかかるということです。
この数字は、鶴見駅で中距離電車の停車を考えるうえでも、避けて通れない論点を突きつけます。すなわち、「多額の費用を、誰が、どう負担するのか」という問題です。夢だけでは前に進めない――だからこそ横浜市は、費用をどう抑え、どう分担するかまで含めて、慎重に検討を進めているのです。
③ 課題を正直に「見える化」して検討
横浜市は、実現までのハードル(課題)も率直に整理しています。夢を語るだけでなく、何が壁になっているかを直視しているのが特徴です。主な課題は次の通りです。
これからの進め方
横浜市は今後も、JR東日本やJR貨物の協力を得ながら、直通線の利用状況を見極めたうえで実現の可能性を検討していく、としています。具体的には、より効率的な駅施設の整備方法と費用負担を含む事業の枠組みを検討すること、利用動向を注視しながらホーム設置に向けた技術的な検討を進めること、そして貨物列車への影響を確かめること――この三本立てで進めていく方針です。
「すぐ実現」とはいかない、息の長いテーマです。それでも、課題から目をそらさず、他都市に学び、鉄道会社と粘り強く協議を続けるという横浜市の姿勢は、公共交通を守り育てようとするうえで大切なものだと感じます。
私たちのまちの未来として
私が今回この取り組みを整理したのは、そこに「市民の声」「行政の実務」「事業者との対話」がかみ合ってこそ、まちの交通は前に進むという当たり前の、しかし大切な原則が表れているからです。
約400億円という数字が示すとおり、鶴見駅への中距離電車の停車は、簡単に実現する話ではありません。それでも、鶴見のまちが持つ発展の力と、地域の粘り強い願い、そしてそれを受け止めて現実的に検討を進める行政の努力が重なれば、道は少しずつ開けていくはずです。声を上げる市民、それを丁寧に受け止め課題を整理する行政、そして条件を示す事業者――この三者が同じテーブルにつく努力を、地域に暮らす一人として、私も応援し、一緒に考えていきたいと思います。
#公共交通 #まちづくり #鉄道 #横浜市 #鶴見区 #市民と行政の連携
柏原すぐる
なお、タウンニュースでも「中距離電車を鶴見駅に 期成会が総会」として、総会での議論の概要が記載されていますので、ご紹介いたします。
https://www.townnews.co.jp/0116/2026/07/23/845584.html
2025年に柏原が行った質疑の内容はこちらに掲載しています。
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最後までご覧いただきありがとうございました。
日本維新の会横浜市会議員団・無所属の会
柏原すぐる

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